対面授業できない理由

 早稲田大学

【基本的な方針】 ①「誰一人取り残さない」という理想を掲げると同時に、第1に学生の健康と生命を 守り、第2に教育を提供し、第3に研究を続けるという3つの使命を果たす。 ②秋学期はオンライン授業を基本としながら、三密を避け、ソーシャルディスタン シングを前提とした教室利用を行うことで、教室、教場での授業をある程度再開す る。 ③本学における対面授業、また学生同士あるいは学生と教職員が交わる機会は大学 生活において欠かせないものと認識しており、学生への安全、健康を第一としなが ら、学生が登校できる機会を少しでも増やす方策を検討している。 ④カリキュラム上の必要性に応じて、対面授業を実施しており、ゼミ、実験、実習 等少人数の授業が対面授業の中心となる。 ⑤毎週でなく月数回などであっても、あるいは授業以外であっても対面の機会を増 やすよう、検討を進めている。 ●対面授業の数は全学では多くないが、履修者数が多い対面授業(3つの理工学部 は合計で約1,600人が必修の「実験」の授業に毎週出席しているが、科目数は1科目 に過ぎない)もあり、学部、学生によっては登校機会が多い学生もいる。


【対面授業を大幅に増やしにくい理由】 ①三密を避ける教室利用をしているため、大教室で小規模の授業を実施せざるを得 ず、大教室が不足し、対面授業の数は限定的にならざるを得ない。 ②学生の履修科目、時間割は学生ごとに異なり、小中高のように学生のクラスごと に登校日、登校時間を指定することができない。 ③対面と配信を同時に行う科目が多くなると、学生は配信の授業も大学内で受講せ ざるをえず、大学全体が密な状態となってしまう。 ④人文社会学系の学部では1年生のゼミは春学期に配当され、すでに終わってしまっ ている学部が多い。 ⑤特に1,2年生は学生ごとに必修科目の時間割が重複しないよう、緻密に時間割が設 計されており、クラスを分割するなど時間割を動かすことになるとその影響で他の 学生の時間割が重複してしまう現状がある。 ⑥本学は約5万人の学生が在籍しており、大学生を一度に大学に集めることは首都 圏の電車、バスの混雑につながり、また大学生は中高生より行動範囲が広く、首都 圏のクラスター、家庭内感染の要因となりやすい。

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